【症例紹介】インビザラインで乱杭歯(叢生)を改善・20代女性矯正治療
2023年07月01日(土)
コラム
今回はインビザラインを使用した20代の成人矯正治療のご紹介です。
インビザラインで乱ぐい歯を治療・20代矯正治療
初診の年齢が25歳4ヶ月の女性です。
上下前歯の乱杭歯(叢生)が気になるとのことで来院されました。
顎のスペースが足りず歯並びが凸凹になっていたり、重なりあって生えていたりする状態です。
見た目が悪いだけでなく、歯ブラシが届きにくいため虫歯や歯周病のリスクが高いといわれています。
左側の丸印は右上犬歯で「八重歯」の状態です。
右側の丸印は右下の「側切歯」と呼ばれる2番目の前歯で噛み合わせが逆転している状態です。
左側の丸印は右上犬歯で「八重歯」の状態です。
右側の丸印は左上犬歯で「八重歯」ではありませんが、綺麗に並んでいません。
丸印の下前歯全体が綺麗に並んでいません。
矢印の歯は正面の画像で逆転している「側切歯」です。
ご相談の段階で、患者さまご希望の治療方法を聞き取りします。
具体的には、下記の内容になるかと思います。
- 部分矯正による治療で改善させたいか?全体を治療したいか?
- どのような装置で矯正治療を希望しているのか?
- 治療の予算はどれくらいで考えているのか?
こちらの患者さまは、装置の希望はありませんでしたが、治療方法は部分矯正をご希望で、金額がどれ程になるかを気にされていました。
ご希望の箇所を部分矯正で治療することは難しい旨を説明、こちらに関しては同意をいただきました。
装置の希望はないとのことで、資料を収集して分析し、その結果でこちらからご提案してからお決めいただくことになりました。
セファロレントゲンの側方画像です。
レントゲンに写り込んでいる鼻と上下口唇のバランスはとても良い状態です。
上下の前歯のバランスは、この状態を維持させて八重歯や乱杭歯(叢生)を改善させたいところです。
出っ歯の場合、第1小臼歯を抜歯することで積極的に出っ歯を改善することがありますが、今回はそこまで積極的にする必要はないので小臼歯は抜歯したくありません。
上顎の左右親知らずは事前の治療で抜歯済みです。
下の親知らずは術前に抜歯することで治療可能と判断しました。
分析した上での治療計画は、
- 上下とも小臼歯は抜歯しない。
- 上顎の親知らずは抜歯済み。下顎の親知らずも術前に抜歯する。
- 装置はインビザラインによるマウスピース矯正。
今回、ご希望されていたのは「部分矯正」「金額を抑えたい」という2点でした。
「部分矯正」に関しては、相談時点で難しい旨を説明し、「全体矯正」で同意をいただいております。
「金額を抑えたい」というご希望だとワイヤー矯正での治療になり、上下前歯を動かさないようにコントロールするのが難しい可能性を示唆し、インビザラインによるマウスピース矯正で同意を得ました。
術前に下顎の親知らずを抜歯することも同意済みです。
iTeroを使用してお口の中をスキャンし、装置の製作を依頼します。
こちらが治療スタート時の画像です。
術中の画像です(治療開始から1年2ヶ月後)。
装置の不具合はほとんどなく、順調に治療は進みました。
前歯の噛み込みが完全ではありません。
術後の画像です。
前歯の噛み込みも綺麗になりました(治療開始から2年)。
治療を振り返って
いかがでしたか?
今回は、矯正治療開始前に親知らずを抜歯することで歯並びを改善することができました。上下左右の7番目の第2大臼歯まで綺麗に仕上がったと思います。
お仕事されている成人の方の場合、治療費をご自身でお支払いされていて、熱心にご通院されている方がほとんどです。
インビザラインの場合、定期的に新しいマウスピースに交換するのであらかじめ多くのマウスピースを頒布することで数ヶ月通院間隔が開いても理屈上は大丈夫なのですが、何故か途中で適合不良になる場合も少なくありません。
こちらの指示通りにご通院されている患者さまの方が、適合が問題なく綺麗に仕上がっている印象です。
どのような状況でも気兼ねなく、ご相談いただけたらと思います。
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