インプラント治療

失った歯の根元に人工歯根を埋め込み、天然歯に近い機能と審美性を回復します。

インプラント治療

インプラント治療とは、歯を失った部分にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。インプラント治療では、自分の歯のように自然な噛み心地にできるため、患者さんの生活の質を大きく向上させることが可能です。

インプラント治療の最大の特徴は、人工歯根と顎の骨が結合する「オッセオインテグレーション」現象を利用していることです。この現象により、人工歯根は顎の骨にしっかりと固定され、自然な噛み心地と安定した噛み合わせを実現します。

また、人工歯根はチタン製であるため、体に優しく、アレルギー反応を起こすこともほとんどありません。

当院で取り扱いしているインプラントの種類について

当院では、アストラテック社によって開発された歯科用インプラント「アストラテックインプラント」を採用しています。アストラテック社は、1985年からインプラントの開発に取り組んでおり、その製品は世界中で高い評価を得ています。

アストラテックインプラントは、チタン製の人工歯根と、その上に取り付ける人工の歯(プロテーゼ)から成り立っています。人工歯根は、顎の骨に埋め込む部分と、人工の歯を取り付ける部分(アバットメント)に分かれています。これにより、治療の途中で人工の歯を取り替えることが可能で、患者さんの口腔状態やライフスタイルに合わせた治療を提供することができます。

また、アストラテックインプラントは、人工歯根の形状やサイズ、人工の歯の材質や形状等、多種多様な選択肢があります。これにより、患者さん一人ひとりの口腔状態やニーズに最適なインプラント治療を提供することが可能です。

当院では、患者さんの口腔状態やニーズを詳しく診断・分析した上で、最適なインプラントを選択し、治療計画を立てます。その際、患者さんのご希望やライフスタイルも考慮に入れ、最適な治療を提供することを心掛けています。

インプラントと入れ歯・ブリッジとの違い

ブリッジ

良い点
  • 固定式であるため、装着しても違和感があまりありません
  • セラミックやハイブリッドセラミックを選択することにより、審美的な修復が可能です
留意点
  • どんなに健康な歯でも歯を削る必要があります
  • 支えになる歯には大きな力がかかり、それが将来その歯を失う原因になる場合があります
  • 欠損部歯肉とブリッジとの間隙が不衛生になりやすかったり空気が漏れるもとがあります
  • セラミックによる治療の場合、金額がインプラント治療と大差はありません

入れ歯

良い点
  • ブリッジでは対応できない大きな欠損でも治療可能です
  • 健康な歯を大きく削らずに治療が可能です
  • 「目立たない入れ歯」を選択すれば、従来の入れ歯と比較して自然に見える治療が可能です
留意点
  • 口の中で違和感が強いです
  • 噛む力が健康な状態と比較して30~50%程度しかありません
  • 取り外してお手入れをする必要があります
  • 金属のバネが目立つ場合があり、バネが掛かっている歯の負担が大きくなります

インプラント

良い点
  • 違和感はほとんどありません
  • 健全な天然の歯とほぼ同じ感覚で噛むことが可能です
  • ブリッジや入れ歯での治療時のように歯を削る必要はありません
留意点
  • 手術が必要です
  • 治療は全額自費治療になります
  • 顎の骨の事前診査が必要です
  • 処置後、クリニックサイドでの長期に渡るメインテナンスが必須です

インプラント手術を行うとこうなります

歯を1本失った場合

処置後、失った部分にインプラントを1本埋入します。

従来は健全な両隣の歯を削ってブリッジを製作する方法で治療していましたが、インプラントを用いることにより健全な歯を傷つけることなく治療を行うことができます。

歯を何本か失った場合

従来は部分入れ歯を用い治療していましたが、インプラントを何本か用いて治療することにより、入れ歯による違和感がなくあたかも自分の歯のように噛むことができます。

歯を全て失った場合

従来は総入れ歯による治療しか選択肢がありませんでした。

インプラントを用いることにより、固定式の独特な形態のブリッジ(トロントタイプブリッジと呼びます)により、硬い食べ物でもしっかりと噛めるようになります。

インプラント治療の手順

診査と治療計画

歯科医師による問診、レントゲン撮影、CT撮影、模型製作等を行い、患者さまのお口の状態や治療に対する希望を詳しく調べます。検査結果に基づいて、インプラント治療が可能かどうかを判断し、治療計画を立案します。

口腔内の環境整備

インプラント治療前に、歯周病や虫歯の治療を行い、口腔内を清潔な状態にします。歯垢や歯石を徹底的に除去し、口腔内の細菌数を減らします。

インプラント埋入手術

局所麻酔を行い、歯茎を切開し、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。
インプラント体は、人工歯根となる部分です。手術時間は、埋入する本数や骨の状態によって異なりますが、通常1~2時間程度です。

インプラント体の治癒期間

インプラント体と骨が結合するまで、治癒期間を置きます。通常、2ヶ月〜6ヶ月程度かかります。この期間中に、インプラント体が骨としっかり結合することが重要です。

アバットメントの連結

インプラント体と歯冠を接続するためのアバットメントを連結します。アバットメントは、歯冠とインプラント体をつなぐ部分です。局所麻酔を行い、歯茎を切開してアバットメントを埋め込みます。

かぶせ物の製作

患者さまのお口に合ったかぶせ物を製作します。歯型を採取し、色や形等、患者さまの希望に合わせて製作します。

かぶせ物の装着

アバットメントにかぶせ物を装着し、インプラント治療が完了します。

メインテナンス

インプラント治療後は、定期的に歯科医院で検診を受け、メインテナンスを行う必要があります。メインテナンスでは、歯周病検査、インプラント周囲の清掃、レントゲン撮影等を行い、インプラントの状態をチェックします。メインテナンスを怠ると、インプラント周囲炎等のトラブルを引き起こす可能性があります。

インプラント治療で自分の歯のように噛む喜びを

当院のインプラント治療は、最新の技術と機材を駆使し、患者さま一人ひとりの口腔状態やニーズに合わせた治療を提供します。安全性と快適さを重視し、患者さまの不安を軽減する配慮を行いながら、長期的なフォローアップを通じて、インプラントの適合性や機能を確保します。

当院でのインプラント治療を通じて、患者さまが自分の歯のように噛むことができる喜びを実感していただけることを願っています。